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雑板屋の脳内思考

映評・書評のブログです
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「同級生」東野圭吾 
同級生の女子生徒が交通事故で亡くなった。
彼女のお腹の中には主人公男子生徒の子供がいた。
続いて校内では嫌われ者の先生が殺される。
また別の女子生徒も危険な目に遭うなど、校内は怪しい雰囲気に・・・。
果たして、彼女らの死は他殺なのか?自殺なのか?

主人公男子生徒が、彼女の不可解な死の真相を暴こうと懸命に立ち向かう。
亡くなった彼女を心から愛していなかったであろうと・・若干意味深な心情が揺らいでいる男子生徒ではあるが、やはりつい彼の勇気ある行動にはエールを送りたくなる。

担当刑事も、高校生を相手にやや上から目線ではあるが、刑事と生徒のやりとりも面白かった。
その男子生徒は事件の解明に懸命で、その勢いと気合に刑事が面食らってる調子も滑稽だ。

父親との関係も冒頭から気がかりで、事件に何がしかの関わりや影響があるのだということは気付いていたが・・・。

事件の真相は深い闇の部分にあったのだ。

結局、悲運だとか、不運だとか・・・
そんな悲しい感情が大きく残る。
命を亡くした者が存在することが悲しい。

多感な年頃に、身近な者の死を経験することの痛みと・・・
これからの未来に希望を持つこと・・・

複雑な感情が芽生えた。

軽く読める東野作品。学園推理小説。

同級生「同級生」東野圭吾
| ゆきち | 東野圭吾 | 01:48 | comments(0) | trackbacks(2) |
「宿命」東野圭吾
〜見えない糸が見えたとき〜 

読み終えた直後、大きな溜息が漏れた。
「宿命」というタイトルの重みと、ずっともつれて引っ掛かったままの見えない糸が、上手く綺麗にさっぱりほぐれた時・・その意外性に驚きと動揺を隠せなかった。

家庭の財力や環境は違えど、勉学・スポーツとありとあらゆる物事が幼少の頃からの宿敵であった二人の男と、一人の女性の関係から始まり、周囲の複雑な人間模様やそれに関る殺人事件・・・それらの一つ一つの密接な関係と謎を一刻も早く読み解きたくなる衝動に駆られた。

物語の流れも、とてもいいテンポで話が進む・・・。

自分なりに先の予測も適度に考えながら、謎を解こうとするけれど、なかなか上手く合点がいかない。
やはり東野作品、そんな単純なわけにはいかないのだ。

中心になる一人の女性、美佐子の存在は同性としても唯一共感の出来る人物であった。特に家庭を持つ妻となってから、心から夫を信頼し愛したいと願う彼女の心の寂しさと孤独が痛く伝わってくる。
自室に鍵をかけ、妻に立ち入らせない夫など、もはや夫ではない!
激しい怒りも、そのときは瞬時に湧きもしたけれど・・・。

主人公で刑事の勇作も、生涯の彼のライバルで医者になった晃彦も、共に大きな運命を背負っている。
それを理解したとき、最後のセリフがあまりにも粋な締めセリフでつい思わず繰り返して読んでいた。

そして大きな溜息・・・。

東野氏の作品を読むと、素直な気持ちでよく思うことがある。
これだけ面白いものを書けるというのは、書く側も楽しくて仕方が無いのでは?
それには、人物構成や繊細で緻密な物語のプロットも作り上げていくのにはそれなりの並大抵の努力と労力を費やすことだろうが、丹精込めて作り上げた作品を愛おしく想う気持ちは、計り知れないと思う。
読者としては、面白くて読みふけってしまう作品に巡り会う事は大変喜ばしく光栄なことだ・・。

「宿命」・・まさに宿命!うん、いいタイトルだ。

宿命
| ゆきち | 東野圭吾 | 07:05 | comments(2) | trackbacks(3) |
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